妻夫木聡主演「ブタがいた教室」舞台挨拶に
松山ケンイチ、トータス松本がサプライズ登場
第21回東京国際映画祭コンペティション部門に出品された映画「ブタがいた教室」の公式上映
が、10月25日(土)渋谷・Bunkamura シアターコクーンにて行われ、主演の妻夫木聡、
前田哲監督が舞台挨拶に登壇した。
“自分たちで育てたブタを食べる?食べない?”…1990年に大阪の小学校で実際に行われ、賛
否両論を巻き起こした実話を映画化した本作は、いのちの大切さや教育のあり方を改めて見つめ
直す作品になっている。本作で初の教師役に挑戦、映画に出演している子供たちから、「(役名の)
星先生!!」と声援を受け、笑顔を見せた妻夫木は、「演じるのではなく“星先生”になりきるこ
とが一番大事だと思いました。(ブタを食べるか食べないかを決める)クラスでのディベートの
シーンでは、実は決められたセリフはなかったんです。セリフを言おうとすると子供たちは気負
ってしまうので、本当の“教師”と“生徒”の関係を出せるようその場の空気を大切にして撮影
を進めていきました。そこで、星先生として、“食べる”とは、“生きる”とは、“命”とは何
かということを話したんですが、自分が心でぶつかれば、子供たちも心でぶつかってきてくれる
んだと実感した貴重な体験でした」と、撮影を振り返った。
また、観客からの質問に答えるティーチインでは、「小学生に戻ったらブタを食べますか?
食べませんか?」という質問に、「28歳の自分としての答えかもしれないけど、たぶん食べる側
だったと思います。“いただきます”という言葉にある通り、僕たち人間はありとあらやるもの
をいただいて生きている。肉だけじゃなくて、水だって生きていると思うし、感謝しながらいた
だくのが人間としての責任だし、生きることにつながると思います」と、真摯に回答。監督も、
「“食べる”だったと思います。子供はつらいことや傷つくこと、悲しいことを乗り越えて成長
していくものだと思うので」と答え、観客にも「“食べる?食べない?”」と逆に質問するなど、
和やかな雰囲気進んだティーチイン。最後の質問者を監督が指名すると、その人物は一般の観客
に混じって映画を鑑賞していた松山ケンイチ!! 突然のことにどよめく観客の中で松山は、監督
からの「どこから来ました?」という質問に、「青森から来ました」とにこやかに答え、「子供
たちと星先生(の様子)がリアルで、久しぶりに胸に響く作品を見ました。監督、妻夫木さん、
ありがとうございます」と、熱く感想を。さらに、事務所の先輩である妻夫木に対し、「職員室
と教室での芝居が全く違うように感じました。よく、子供と動物には勝てないというけど、そう
いうことを感じていたんですか?」と、質問。妻夫木は「まさか後輩にダメだしされるとは…」
と苦笑しつつ、「子供たちとのシーンでは、これまでとは芝居の仕方が違っていて、“こういう
ふうに役を構築しよう”という考えがなかった。一番気をつけたのが、本番で子供たちの演技が
学芸会のようになってはいけない、ということ。そこで僕が子供たちの自然な演技をどう引き出
してあげるか考えました。ディベートのシーンでは、僕が10分以上話したシーンがあったのに、
監督がカットしてしまった。DVDで見て下さい」と、切りかえすなど、3人での軽妙なトーク
はしばらく続き、観客を楽しませた。
さらに、会場にはサプライズゲストとして、映画の主題歌「花のように 星のように」を歌う
トータス松本と原案者の黒田泰史さんが登場。トータスは「監督から完成前の本編と熱い手紙を
もらって、作品を観たらとても感動しました。星先生の気持ちになって書きました」と、話し、
「こうゆう場所で歌ったことがないので緊張する」と言いながら、主題歌をギターの弾き語りで
熱唱。会場全体に力強い歌声が響き渡り、観客はじっくりと聴き入っていた。
舞台挨拶終了後に行われた記者会見では、「賞を狙いますか?」と聞かれ、「コンペに選ばれ
ただけで光栄だし、(賞を)いただけたら心からうれしいですが、それを意識して作ったわけで
はないので」と答えた前田監督だったが、会見の終盤に一転、「僕、嘘をついていました。1回
目で敬愛する相米(慎二監督)さんが賞をもらって、3年前には根岸(吉太郎監督)さんが4冠
だったので、この作品で4冠を狙います!」と、高らかに宣言。結果、4冠には至らなかったが、
観客賞、TOYOTA Earth Grand Prix審査委員賞の2冠に輝いた。
「ブタがいた教室」は2008年11月1日(土)より全国ロードショー。
オフィシャルHP http://www.butaita.jp/
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